パパもミルクをあげて赤ちゃんとコミュニケーションを取ろう

今回は『今日からできる赤ちゃんのミルク、パパが押さえるポイントはこれだけ』ということでお話ししていきたいと思います。
令和4年には育児休業の改正があるようなので、これからも益々パパの育児参加は進んでいくと思われます。
実は私も9月23日に第2子が生まれ、現在は育児休業中だったりします。
1人目は仕事のために妻にほとんどを任せっきりだったので、二人目は積極的に関わっていければという思いから育休取得を決意しました。
さて、育児をするにあたって、パパがハードルだと感じていることのひとつに『赤ちゃんへのミルク』があるようです。
消毒したりきっちり計ったり、ミルクをあげるのもやったことがないというパパさん向けの内容となっています。
ミルクをあげるときのポイントはこれだけ

さて、ミルクをあげるポイントはこの4つだけです。
上から哺乳瓶の消毒、調乳、ミルクをあげる、げっぷをさせるこの4点です。
えらく工程が多いと思ったかもしれませんが、細かく分類するとこんな感じですよ、というだけなので構えずにお願いします。
哺乳瓶の消毒は大きく分けて3タイプ

最初に哺乳瓶の消毒ですが、大きく分けて3タイプです。
全部をやる必要はなくて、どれかひとつでOKです。
上から煮沸、次に消毒液、最後に電子レンジです。
いきなり電子レンジって何?と思われる方もいるかもしれません。具体的にはのちほど説明しますが、スチームによる消毒、煮沸と同じく熱による消毒に分類されます。
煮沸消毒

先ず最初に煮沸による消毒をみていきましょう。
どの消毒方法でも共通ですが、まずは哺乳瓶を綺麗に洗ってください。
洗剤を付けてしっかりとミルクを落とす必要があります。
ミルクは栄養価が高いので、雑菌が繁殖しやすいとも言われています。
このとき哺乳瓶用の洗剤を使うと洗剤が残りにくく、また多少口に入っても無害なので安心して使うことができます。
沸騰したお湯に乳首などをすべて取り外した状態の哺乳瓶を漬けます。哺乳瓶すべてがしっかりと浸かるようにしましょう。7分程度経ったら残りのパーツをすべて入れます。そのまま3分間煮沸して消毒完了です。
熱いので哺乳瓶はさみなどで回収することをお勧めします。
哺乳瓶の洗い方

哺乳瓶用の洗剤を紹介しておきます。
特にどのメーカーが良いというわけではありませんが、哺乳瓶用と記載のある商品を選びましょう。お値段は普通の台所洗剤に比べて若干高めです。

哺乳瓶用のはさみも併せて紹介しておきます。
ピジョンから専用のはさみが出ていますが、Amazonでも1000円を超えていたりします。ダイソーで似たようなものが販売されているので、そちらでの購入をお勧めします。
また、乳首の内側にミルクの被膜ができやすく、落ちにくいので哺乳瓶を洗うためのブラシも併せて購入を検討されても良いと思います。
次亜塩素酸で消毒

消毒方法の2つ目は消毒液です。
具体的には次亜塩素酸ナトリウムで消毒を行います。
これも同じく哺乳瓶を綺麗に洗ってから消毒していきます。
消毒液の希釈方法は商品によって異なる場合があるので、説明書きを良く読んで薄めて使うようにしてください。
次亜塩素酸ナトリウムで漬け置きをする場合は15分以上置いておくようにしましょう。
代表的な消毒液

おそらく哺乳瓶の消毒においては最も有名であろう商品はこのミルトンでしょう。
次亜塩素酸ナトリウム単独で消毒を行うことができます。
次亜塩素酸ナトリウムは少量残っていたとしても、タンパク質などと反応して食塩となるので無害ですので、消毒後の水洗いは不要です。
さて、次亜塩素酸ナトリウムという成分を聞いて、キッチンハイターと一緒じゃないの?と思った人もいるかもしれません。
確かに次亜塩素酸ナトリウムという成分については同じですが、キッチンハイターには水酸化ナトリウムや界面活性剤といった汚れを落として易くする成分も一緒に含まれています。これらは水で洗い流すことが前提であり、残っていて体に良いものではありません。
電子レンジで消毒

最後に電子レンジです。
専用の容器に水と一緒に入れて加熱します。

実際の商品はこんな感じです。
加熱時間は3分のみと、他の消毒に比べてかなり時間が短縮されていますね。
他の消毒方法もそうですが、消毒用の容器も清潔に保たないと消毒の意味合いが無くなってしまうので、こまめに洗うことをお勧めします。
調乳していこう

次は調乳に移ります。
調乳という言葉は私も育児を始めてから知りました。
おそらくはしっかりと量を測って作るので『調える』という文字が入っているのでしょう。
調剤薬局の調剤も同じような意味かと思います。
ただ、作るのが人間で、飲むのも人間なので、1mL単位までの厳密な調節は必要ありません。例えばお湯を入れるときに多少目盛りを超えてしまっても何か起こるわけではありません。大きく外れたときは調節して頂くほうが良いでしょうね。
我が家の採用品はこちら

実際に我が家で使っているミルクがこちらです。
明治のほほえみです。このほほえみにはキューブタイプもあって、計量の手間、持ち運びのしやすさなどメリットが多々あるのですが、値段との兼ね合いで粉タイプを採用しています。
このほほえみの場合、付属のスプーン1杯に対して沸騰させたお湯20mLで溶かして調整します。例えばミルクを100mL作りたい場合はスプーンで5杯入れて、哺乳瓶の100mLの目盛りまでお湯を入れて作ります。
ミルクは必ず冷やします

この段階ではまだまだ熱いので、大人でもやけどしますので注意してください。
放っておいてもなかなか冷めないので、哺乳瓶のキャップをしてから流水で冷やしていきます。このとき、哺乳瓶の中のミルクを回しながら冷やすと、効率的に冷やすことができます。
温度は人肌位が良いと言われていますが、熱すぎたり、冷たすぎたりしなければ問題ありません。
ちなみに、哺乳瓶の材質でプラスチックやガラスがありますが、ガラスの方が熱伝導率が高いので中のミルクは冷えやすいです。半面、やけどもしやすいですので注意しましょう。
ミルクをあげましょう

実際にミルクをあげていきます。
方向は左右どちらでもよいですが、横向きに抱っこします。
自分から咥えにこない場合は口に乳首を含ませてあげてください。
乳首の空気穴を上に、哺乳瓶は3本指で軽く持って、首、頭は動かないように支えてあげてください。ミルクをこぼしたとき用にガーゼなどを首の周りに置くと便利です。
赤ちゃんはきゅうてつ反射と呼ばれる反射で、口に入った突起物に吸い付き、液体を飲み込みます。この反射では舌を突起物に絡みつかせる感じで吸うため、舌の裏側に乳首を入れてしまうとうまく吸うことができません。舌の上に入るようにしてください。
これを『ラッチオン』と呼びます。
ちなみに赤ちゃんがこのきゅうてつ反射のみでスプーンから飲めないとき、お薬を飲ませるときには乳首部分だけを使ったり、スポイドを使ったりする必要があるので覚えておくと良いかもしれません。
げっぷをさせましょう

ミルクを飲み終わったらそのまま寝かせるとミルクを吐いてしまうことがあります。
吐いてしまうことがあるというのは少し御幣があるかもしれません、言いなおします、そのまま寝かせると大体吐きます。
赤ちゃんはミルクを飲むときに結構な量の空気も一緒に飲み込んでいます。ただ、まだ消化器官が未熟なためにこの空気をげっぷとして出すことができません。そのため、げっぷを出さずに寝てしまうと何かの拍子にげっぷが出たときに一緒にミルクも出てきてしまいます。
ただミルクを出してしまうだけなら良いですが、気管に入ると誤嚥性肺炎などをおこしたりするので、大変危険です。また、鼻にミルクを詰まらせる可能性もあるので、げっぷはかならずさせるようにしましょう。
げっぷをさせるときの体制はこんな感じです。空気は上へ行くので、基本縦に抱っこします。上半身が折れ曲がっているとうまく空気が上がってこないので伸ばしてあげる姿勢が望ましいです。
ミルクはこれで終了です。いかがだったでしょうか。
まとめ

赤ちゃんは母乳で育つものという認識がある方がほとんどではないでしょうか。
ミルクって必要あるの?と思われる方もいるかもしれません。
ただ、現実として母乳のみで育つ子もいれば、母乳とミルクの混合、さらにはミルクのみで育つ子もいます。余談ですがネットで見たことがあるかもしれませんが、完母、完ミというのは完全母乳、完全ミルクの略語です。
母乳のみで育つとは言っても、量が足りなかったり、ママの体調が悪かったり、タイミングが合わなかったりしたときなどミルクを使わざるを得ない場面もあるでしょう。
母乳はママだけの特権です。パパがどう頑張っても母乳を出すことは叶いません。でもミルクならパパもあげることができます。
ミルクは育児参加の第一歩です。我が子とのコミュニケーションを兼ねて率先してミルクをあげてくださいね。